DTPとは

DTP

はじめまして、大西印刷社のWeb運営室です。このコンテンツでは日々の業務で気づいたことや、取り組みなどを書いていきたいと思います。
第1回目の今回は、印刷と切っても切れない“DTP”について書いていきます。

DTPってなに?

DTPはDesktop Publishingの略で、パソコン上で印刷物のデータを作成することです。1985年に米国で誕生し、日本に入ってきたのは1987年頃と言われています。私が印刷に関わる仕事に就いた頃、既にDTPは存在していました。当時はフォントなどの問題もあり、DTPは『Mac』がシェアを占めていましたが、WINでもアプリケーションなどは開発されていて可能でした。

DTPと印刷

印刷物が出来上がるまで、様々な職種の人が関わっていきます。デザイン→製版→印刷、という流れはDTPが定着する前も今も変わらないと思います。
製版については、また別の機会に詳しく書きたいと思いますが、今ではほとんど使うことがなくなった『フィルム』やフィルムレスでダイレクトに『PS版(CTP:Computer To Plate)』を出力する工程で、DTPが大きく関わっています。時代はオンデマンド印刷が普及し、デザイナーがDTPアプリケーションを使い、製版不要な印刷(デジタル印刷)まで行うことも可能になりました。結果、DTPはそれまでの仕事を一変し、印刷の生産性を大きく向上させたものであることは間違いありません。

DTPの仕事

DTPデザイナーやDTPオペレーターの2つに分けられます。
DTPデザイナーはアプリケーション(後述します)を使用して、写真やイラスト、文字原稿などのデザイン・レイアウトを行います。
対して、DTPオペレーターはデザイナーが作成したデータをチェックしたり、手直ししたりして製版・印刷へ安全なデータを送る業務を行ったりします。事故のない印刷データを作るには、少し専門性が問われるところもあり、重要な業務になります。

ですが、実際はオペレーターが制作・デザインを行ったり、デザインにはプリプレスの知識が必要な場合も多く、両者に明確な区切りはありません。

DTPで使われるアプリケーション

最終的にはPDFというファイル形式で工程を進めていくことが多いため、アプリケーションに決まったものはありませんが、長くプロフェッショナルの現場においてはAdobe(アドビ)の一択といっても間違いありません。DTPに関係するAdobeのアプリケーションには『Illustrator』『Photoshop』『Indesign』などがあります。この3つのアプリケーションを覚えたら様々な制作デザイン業務に対応できると思います。出力センターや、多くの入稿データを扱う印刷会社などでは、他にも覚えるべきアプリケーションはあるかと思いますが、Adobeのアプリケーションは必須とする現場がほとんどかと思います。

Illustrator

パスでイラストを描いたり、飾りや地図などのオブジェクトを作成したりします。
ペラもの(チラシなどページになっていないもの)のレイアウト・デザインも行います。

Photoshop

写真などの画像の編集、トリミングや色補正、切り抜きなどで使用します。イラストなどを描くこともできます。

Indesign

IllustratorやPhotoshopなどで作成した素材を配置してページレイアウトするものです。
複数ページに渡って文章を流し込んだり、ページ番号を自動で挿れたり、表組みやテキストの処理(自動変換機能など)が豊富で、本や冊子には必須となります。

以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。印刷業界やDTPに興味のある方の参考になれば嬉しいです。
技術は日々進歩していますので、DTPの姿も変わってくると思います。
個人的には自動組版がいろんなパターンに対応できる時代が早くくると良いなぁと思います。